本の感想#17

D a t e    2017/8/20

 或る「小倉日記」伝  松本清張 新潮文庫 1965/6刊
  2016/9/3
短編集
  或る小倉日記伝
  菊枕
  笛壺

 解説 平野謙 松本清張の文学のエッセンスはその短編小説にある、と信じている。
  昭和27年「三田文学」に発表され第28回芥川賞を受賞した作者の出世作
   主人公は実在の人物で。生まれながら白痴かと見まごう風貌、歩行も不自由。
   が頭脳は明晰。その肉体と精神のアンバランスが、不幸を決定づけた。なぜ
   自由とか平等とかなどの意味を知ってしまったのだろうか。
  「破戒」の主人公瀬川丑松との対比。