第四十九番 蓮華寺 から 第五十七番 正福寺

2025・1・26

釘無橋(越辺川・入間川)から 白い大きな建物は富士倉庫運輸川越営業所(倉庫)

第四十九番 龍池山蓮華寺慈眼院 元和元年(1615)開山

このあたりは水害が多くまた風も強い。そのためか建物も横に広く造られている印象。



慈眼院から北東に向かい飯島排水路と安藤川を横切ると上狢

川島町上貉付近 自然堤防上の集落。その特徴ある姿の航空(衛星)写真を雑誌などでよく見る。
第五十番 弘善寺 (廃寺)
上貉集落センターの建物がある。


「上狢」(カミムジナ)・・・この地名をみてムジナについて考えてみた。
新明解国語辞典には① タヌキの異称。「同じ穴の~」②アナグマの異称。
とあるがタヌキはイヌ科、アナグマはイタチ科で生物学的には異なる。しかしことわざは「ムジナ」を狸やテン、ハクビシンなどの穴を掘って生活する哺乳類動物の俗称として利用。一般的にも狸もムジナも区別されずに考えられている。
昔(大正13年)、「たぬき・むじな事件」という有名な裁判があった。
事件があったのは栃木県の大芦村、今の鹿沼市。
当時タヌキは狩猟法上、捕獲禁止だった。そういう状況で被告はムジナ・・狸とは異なる動物と認識して捕獲、自分が捕まってしまったのだ。
その大審院判決文の一部
「狸、貉(むじな)の名称は古来併存し、我国の習俗此の二者を区別し毫(いささか)も怪まざる所なるを以て、狩猟法中に於て狸なる名称中には貉をも包含することを明(あきらか)にし、国民をして適帰(てつき)する所を知らしむるの注意を取るを当然とすべく、単に狸なる名称を掲げて其の内に当然貉を包含せしめ、我国古来の習俗上の観念に従い貉を以て狸と別物なりと思惟(しい)し之を捕獲したる者に対し刑罰の制裁を以て臨むが如きは、決して其の当を得たるものと謂(い)うを得ず」
— 判決文から一部抜粋
「たぬき」と「むじな」の区別をきちんと理解して動いていたのにその人を捕まえるとは何事だ!ということらしい。被告人無罪。

北に向かう。途中、三角点マークがあったので向かう。畑の中にポツンとある遠くの木の茂み。その中に三角点があるらしい。
帰宅してネットで確認すると森谷稲荷塚古墳との情報があるが詳細不明。
この茂み周りの田に水が張られるときはなかなか美しいようだ。

第五十一番 雨宝山大福寺 真言宗豊山派

檀家の矢部・木村・森田・小久保などの各家の墓が多いらしい。

隣は矢部養鶏場
川島を代表する養鶏場で高級品を生産。都内の一流レストランなどが得意先らしい。
防風林もいい感じだ。


途中の廃車置き場にあったホンダCIVIC。初代(1972~1979)らしい。

第五二番 草芽山 大聖寺
真言宗智山派 藺草山が正式。宮鼻村(現東松山市宮鼻)にあった堂宇を天正年間(1573~1592年)、現在地へ移転したという。
藺という漢字:リン ①井草 ②なげいし・・城の上から敵に投げ落とす石 (漢語林・大修館)とあるが、②の字義については(漢辞海・三省堂)にはなくあまり使われないらしい。

伊草小学校 「明治 7年 4月 伊草学校創立大聖寺を校舎に充用す」(学校のHPから)

北に向かうと「寛政元年(1789)創業の笛木醤油」

「江戸時代から川越藩の穀倉地帯として栄え、四方を川に囲まれ、豊かな自然に恵まれた川島の地で醤油づくりをはじめました。
以来、伝統的な醸造方法を守り続け、厳選された丸大豆、小麦、天日塩のみを原料とし、大きな杉の桶で1年から2年かけてゆっくりと発酵熟成させて育みます。焦ることなく時間をかけてつくる醤油だからこそ、奥ゆかしい香り、まろやかさのある醤油を生み出すことができています。
1964年、高度経済成長期の日本で開催された「東京オリンピック」。世界一の醤油をつくりたい、そんな思いから「金笛(きんぶえ)しょうゆ」が誕生しました。以来、「金笛」は笛木醤油の商品ブランドとして、お客様に愛されています。二夏を通し、時間と共に塩かどがとれて丸くなり、醤油本来の旨味が引き立っています」(会社HP)

第五三番 土袋山普門寺金乗院 真言宗豊山派 永仁5年(1297)草創


越辺川堤防から


54番に向かう途中から 独身寮と使われていた?

第五四番 善能寺
「寺域の東は広大な水田地帯であり、川島囲堤内の豊かな檀家を背景にもつ寺院」
(幻の武州八十八霊場」さきたま出版会)とあるが2008年近くに圏央道川島ICができ付近は物流の拠点など大きく変化している。


左はアマゾン川島フルフィルメントセンター(FC)はパソコンやモニターなどの電気製品や大きなサイズの商品の入出荷を主に扱っている拠点。国内のFCのなかでは数少ない大規模な返品工程を有している(会社HP)
第五十五番 清月山元光院金剛寺 真言宗豊山派





西に笠山をみて延命寺の山門を確認

第五十六番 三嶽山延命寺普門院 真言宗智山派



第五十七番 勅王山薗徳院正福寺



このあたりの字・・・吹塚
「塚」 「洪水になった際の川島町は四面を川に囲まれ、古くから水害に悩まされてきた。いったん越辺川や都幾川が氾濫すると、この辺りは一面海のようになり、船で行き来するよりほかに交通の手段がなく、わずかな高台がその中継所となった。町内にある吹塚・虫塚・東大塚などの地名は、このような大水の際に目標となった高台を示している」

八幡住宅バス停に向かう。バス停で川越市内に。