「東京湾景」 吉田修一
品川ふ頭、お台場そこは東京湾(東京港)をはさんでわずかな距離だが全く違った世界。
そして品川ふ頭で働く若者とお台場で働く女性。サイトで知り合い出会うが女性は偽名をつかいながらも二人の関係は深くなっていく。深くなりながらもお互いに将来にむかっての不安はある。

小説では「海岸浴場」・・・多分ここがモデル
女は男に「いいよ。もし本当に亮介がそこからここまで泳いできたら、絶対に、亮介のこと
ずっと好きでいる」

品川ふ頭からお台場・・・フジテレビなど
話はここで終わっている。実際に品川ふ頭からお台場までは泳げない距離ではないらしい。
今までの人生は違いすぎる。泳ぎ切ったあとでも試練は続きそうな気がする。
あとは他の読者も気になるようで解説者(文芸評論家の陣野俊史)は
「さすがその後の二人のことは、作者に訊くよりほかあるまい」と解説文を締めている。