本の感想#26

D a t e    2019/5/17

 長いお別れ 中島京子 文春文庫

 最後を何回も読み返す

 「認知症というんだ。僕の祖母も最後はそうだった」
 「十年前に、友達の集まりに行こうとして場所が分からなくなったのが最初だって。
  おばあちゃんはよく言ってます」
 「十年か。ながいね。長い(ロング)お別れ(グッドバイ)だね」

 「なに?」
 「『長いお別れ』と呼ぶんだよ、その病気をね。少しずつ記憶を失くして、
  ゆっくりゆっくり遠ざかって行くから」